ラグビー界の未来を考える
初めての記事がこんな壮大なタイトルになるとは思わなかった。
先日ラグビー日本代表は豊田スタジアム・味の素スタジアムにてスコットランドと対戦し、残念ながら惜敗。
極めて残念な結果ではあるが、私は比較的前向きに受け止められる結果だった。
ただその裏では、イングランドにて20歳以下にとって世界最高峰の大会、ワールドラグビーU20チャンピオンシップ日本代表が行われており、11-12位決定戦(負ければいわゆる1部陥落)でイタリアに17-41と惨敗してしまった。
これが日本のラグビー界において深刻であることは論を俟たない。この中のメンバーの数名は2019年のワールドカップで活躍しなければいけないし、2023年のワールドカップでは主力メンバーにならなければいけないのだから。
さて、ラグビーを愛する方から最近ちらちら聞く話が「早明戦は不要」論。つまり、ラグビー界最大のコンテンツが早稲田vs明治という大学同士の対戦でいいの?という話だ(今は最大のコンテンツではないと思うが)。
これから日本が世界に互して戦うために必要なのは若者の強化。その大事な時期にある特定の大学の対抗戦だけに目を向けてる場合なのか、ということだ。
一理はある。大いにある。
しかしそういう話になると -実はここまでの話はあまり話題にならないが- 今度は全国高校ラグビー、いわゆる「花園」の存在意義についてまで問われてしまう、と私は思ってる。
そして、おそらくラグビーファンで「早明戦」にあまりよい感情を持っている方はいるだろうが、おそらく花園に悪感情を持っている人はほとんどいないと思ってる。
日本の特徴なのか世界にもそういうところがあるのかは不勉強でよく分からないが、甲子園を代表するように日本は大学スポーツよりも高校スポーツがより注目される傾向がある。
「日本が世界を目指すため!」にはこの高校生の世代、いわゆるU-15、U-17から見直さなければいけないはずだ。
つまりラグビーで今後活躍しそうなエリートを日本でこれから各地でU-15、U-17のチームを創設して、力のあるものはそのチームでトッププレーヤーとして活躍し、遅咲きの選手もいるだろうから、そういう選手は各カテゴリの2部、3部で頑張ってもらう。
これこそ1高校が全国で覇を競ってる場合ではないのではないか?ということになってしまう。
サッカーにおいてはそれをJリーグが請け負っていて、各チームがU-12、U-15、U-18のチームを持っており、それぞれのカテゴリーで芽が出れば将来のプロ選手への道が開けてくる。
もちろん高校サッカーはあるが、現在はそのようなダブルスタンダードの体制を取っているようだ。
ラグビーでも少なくとも中学・高校世代からこれくらいの変革しなければならないのではないか。
では問題は、「その状況をラグビー界が受け入れられるか受け入れられないか」。
残念ながら受け入れられないと思う(この体制ができあがるかどうかも懐疑的だが)。
もし日本のラグビー界がそれを選択するならそれでもいいと思う。
ただそうなると、ラグビー日本代表には過度の期待は求められない。
という選択でも私は構わないと思う。
でも世界で互する日本代表を作るのであればこれくらいの抜本的改革は必要不可欠だ。
日本のラグビー界はどちらの選択を取るのだろうか。